Falcon K2 の振動耐性 (IEC60068-2-27に適合)

FAQとしても取り上げようと思っている、FalconK2シリーズの耐衝撃試験について記事にしました

はじめに

LiDARは屋外や産業用途、自動運転、鉄道、インフラ監視など、過酷な環境下で使用されることが多くあります。そのため、高い測距性能だけでなく、振動や衝撃に対する耐久性も重要な性能指標となります。

Seyondの長距離LiDAR Falcon K2 は、環境試験規格 IEC 60068-2-27(Shock Test) に適合しており、輸送時や設置時、実運用時に発生する衝撃に対して高い信頼性を備えています。

本投稿では、Falcon K2の概要と、IEC 60068-2-27規格について紹介します。

Falcon K2

Falcon K2は、Seyondが提供する1550nmレーザーを採用した長距離LiDARです。

主な特長は以下のとおりです。

  • 1550nmレーザー採用による長距離検知
  • 最大数百メートル級の高精度測距
  • 高密度な3D点群データをリアルタイムで取得
  • 悪天候や夜間環境でも安定した検知性能
  • 自動車、ITS、鉄道、スマートシティ、セキュリティ用途など幅広いアプリケーションに対応

このような用途では、屋外設置や車載利用が前提となるため、耐環境性能も重要な評価項目となります。

IEC 60068-2-27とは

IEC 60068-2-27は、国際電気標準会議(IEC)が策定した環境試験規格の一つで、
機器が瞬間的な衝撃(Shock)に耐えられるかを評価するための試験方法を規定しています。

製品が以下のような状況でも正常に動作し続けられるかを確認することが目的です。

  • 輸送中の衝撃
  • 設置作業時の衝突
  • 車両走行中の段差による衝撃
  • 鉄道車両や産業機械で発生する急激な加速度
  • その他、一時的に大きな衝撃荷重が加わる環境

LiDARのような精密センサーでは、機械的な破損だけでなく、光学部品の位置ずれや測距性能への影響も重要な評価対象となります。

IEC 60068-2-27ではどのような試験を行うのか

試験では、専用のショック試験装置を使用し、供試品に規定された加速度を瞬間的に加えます。

一般的には以下のような条件が設定されます。

  • 指定された加速度(g)
  • パルス幅(数ms〜十数ms)
  • 半正弦波などの規定波形
  • X・Y・Z各方向への衝撃印加

試験後には、

  • 外観の損傷
  • コネクタの緩み
  • 光学系の位置ずれ
  • 通信機能
  • センサー性能

などを確認し、性能が規定範囲内で維持されていることを評価します。

なお、IEC 60068-2-27は試験方法を規定する規格であり、実際の衝撃レベル(加速度やパルス幅)は、製品やアプリケーションごとの要求仕様に応じて設定されます。

Falcon K2がIEC 60068-2-27適合であるメリット

Falcon K2がIEC 60068-2-27に適合していることは、単に試験をクリアしたというだけではありません。

実際の運用現場では、

  • 輸送時の衝撃リスク低減
  • 屋外設置時の堅牢性
  • 車載用途で求められる高い信頼性
  • 長期間の安定運用への期待

といったメリットにつながります。

特にITS、鉄道、自動運転、インフラ監視など、高い信頼性が求められる分野では、こうした国際規格への適合は製品選定時の重要な評価ポイントとなります。

Falcon K2は、高性能な1550nm長距離LiDARとして優れた検知性能を提供するだけでなく、IEC 60068-2-27に適合した耐衝撃性能を備えています。

LiDARは精密な光学機器である一方、実際の導入現場では過酷な環境にさらされるケースも少なくありません。こうした環境下でも安定した性能を維持できることは、システム全体の信頼性向上につながる重要な要素です。

今後もSeyond Knowledge Baseでは、Falcon K2をはじめとするSeyond製品の技術情報や国際規格について、詳しく解説をしていきます。